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ホーム>漢方コラム>低血圧の漢方治療について

低血圧の漢方治療について

 今回は低血圧の漢方治療についてお話します。低血圧症は最高血圧が100mmHg以下で、低血圧特有の症状、例えば疲れやすい、胃腸虚弱、立ちくらみ、めまい、朝起きにくい、動悸、頻脈、季節の変化についていけないなどの症状を呈します。また、特に女性の場合は冷え性や貧血を伴う方も多く見られます。

 低血圧症には他の病気が引き金となって起こる症候性低血圧症と、とりわけ原因となる病気の見つからない体質的な本態性低血圧症の二つがあります。症候性低血圧症の場合には、その病因を取り除くことで解決に向かいます。一方、本態性低血圧症は病気ともいえない体質的なもので、特に治療の必要がないというお医者さんもいるほどです。しかし体が思うように動いてくれず、本人はつらい思いをしています。女性に多いのは本態性低血圧のほうです。

 体質的に低血圧の方は、心臓の血液を送り出すポンプ力が弱く、体力や筋力が弱いようです。漢方医学では低血圧を「気血の不足=体力低下」「陽気の不足=冷え性」と考えます。治療には気血を補い体力を強化して、冷えを改善する漢方薬を基本にします。さらに気虚が進行すると、気が下がり(中気下陥)、めまいや立ちくらみ、朝起きにくいなどの症状がひどくなります。この場合は気を上に挙げる漢方薬を使います。

 気血を補い、体力を強化する漢方薬としては、「十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)」「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」「帰脾錠(きひじょう)」などがあります。陽気を補い、冷えを改善する漢方薬としては、「参茸補血丸(さんじょうほけつがん)」「海馬補腎丸(かいまほじんがん)」「八味丸」などがあります。気を挙げる漢方薬としては「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」が有名です。

 もし心臓の働きが弱く、動悸や息切れがひどい場合は朝鮮人参を主薬とした「麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)」や朝鮮人参に牛黄を配合した「救精(きゅうせい))」が効果的です。

 低血圧改善のために食事を見直すことも大切です。一般的には高エネルギー、高タンパクの食材を選び、塩分は少し多めにすると良いようです。また加熱調理して消化に良い物を規則正しく良く噛んで食べるようにしましょう。朝起きたら熱めのシャワーを浴び、軽く体操をすることも効果的です。

掲載:マイドゥー 2006年3月号

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