11月4日は婦宝当帰膠を製造している武漢中聯薬業公司の本社を訪問しました。孫月英董事長以下、主要幹部の歓迎を受け、婦宝当帰膠の製造方法、最新の臨床研究などについて教えていただきました。婦宝当帰膠は武漢中聯薬業公司の主力製品で、中国でも人気が高いそうです。婦宝当帰膠の効果の秘密は、主に2つあるということです。
一つは最高品質の当帰を栽培から一貫して管理していること、もう一つは有効成分を高濃度に抽出するために抽出温度や抽出方法を深く研究していること、と教えていただきました。実際の製造過程を映像で見せていただき、安心してお勧めできる製品であることを再確認することができました。
武漢中聯の孫月英董事長(社長)の講義風景 | 同済医科大学の曾凡波教授の講義風景 |
武漢中聯薬業公司の本社外観 | 孫月英董事長と一緒に |
11月5日は李時珍のお墓参りに行きました。李時珍のお墓(李時珍陵)は武漢市より高速道路を使って約2時間の距離にある斬春県にあります。李時珍は明の時代の中医学の大家で、52巻に及ぶ「本草綱目」という薬物学の大著を27年かけて書き上げました。李時珍は「本草綱目」記載されている薬草類の種類(綱目)や効能効果を、自らの足で野山を歩き採集・調査を行なったそうです。「本草綱目」は漢方薬学のバイブルとして中医学の発展に多大な貢献をしましたが、ヨーロッパの各国でも翻訳出版され、世界の植物学の発展にも貢献した偉大な著書です。
李時珍陵は風光明媚な静かな場所にあります。お墓に至る資料館では、李時珍に関する様々な資料が展示されています。資料館を通ると、李時珍のお墓に着きます。李時珍の墓前でお祈りをすることは、私のように中医学を学ぶ薬剤師にとっては、特別な思いがあります。本当に良い経験となりました。
李時珍記念館の入り口 | 李時珍のお墓の前の銅像 |
李時珍と李時珍の両親のお墓 | 李時珍のお墓 |
今回の武漢研修は、非常に充実した内容で、私の過去9回の中国研修の中でも最も印象に残る研修となりました。今回の経験は深い感動とともに、私の今後の漢方相談の血肉となって行くと思います。
最後に、今回案内していただいた寇華勝先生と、一緒に学んだすばらしい漢方の友人に深く感謝いたします。