小島薬局漢方堂では平成13年から本格的に不妊症の周期療法を始めました。それ以来多くの方から喜びの声をいただいてきましたが、先月ついに500名を突破しました!
思いおこせば、周期療法の効果を確信できたのは私の妻が周期療法で2人目の子供を妊娠したことにあります。最初はそのうち授かると思っていましたが、なかなか授からなかったため周期療法を行い、3周期ほど婦宝当帰膠を中心とした漢方薬を服用したところ妊娠することができました。
その後、南京の夏桂成先生、北京の叢法滋先生などに周期療法を深く学び、全国の漢方薬局の仲間と情報交流をしながら効果を高めてきました。
周期療法の主要な漢方薬は一貫して婦宝当帰膠で、7割以上の方が服用しています。婦宝当帰膠は子宮を温めホルモンバランスを整える効果に優れています。
さて、周期療法は中国では「補腎周期療法」とも言われ、生理周期に合わせて補腎薬を服用することも特長です。補腎薬の配合には原則がありますが、全身症状や生理の状況、基礎体温などを総合的に判断して、個々の体質に合わせて配合します。
また、病院からホルモン療法や排卵誘発剤を処方されている方、体外受精などの高度治療を受けている方は、治療の状況をお聞きしながら周期療法の薬や服用方法を調整する必要があります。
その結果、30代後半以降で病院も治療でもうまくいかなかった方や流産を数回繰り返している方でも妊娠・出産をされた方が多くいます。
少子高齢化が社会問題となっている現在、マスコミでも不妊治療の問題が大きく取り上げられることが増えてきました。周期療法はまだまだ多くの不妊症で悩んでいる夫婦に貢献ができると思います。
今後も多くの方から喜びの声を聞くことができるように研鑽していきたいと思っています。
掲載:マイドゥー 2013年9月号