梅雨になると、足のむくみ や手や身体がむくむ、なんとなくだるい。6月頃になるとそんな声をたびたび耳にします。梅雨は湿度が高くなることによって、皮膚表面から汗が蒸発しにくくなり、水分が排出されずに「むくみ」がおきやすくなります。また、梅雨は気圧が低くなり、ヒスタミンの分泌量が増えやすいと言われています。ヒスタミンは血管を拡張させ、血管から水分を周囲の組織にしみ出させるため「むくみ」の要因にもなるわけです。
なお、女性は男性より基礎代謝が低いため足から血も心臓に帰ってきにくく、一般的に女性のほうが脚のむくみの訴えが多いということになります。対策として“水はけの良い状態”をつくることが大切です。
<1>適度な運動や半身浴などで汗をかく
<2>塩分のとり過ぎ、お酒の飲み過ぎに注意する
<3>体を冷やさないようにする
<4>キュウリ、生姜、ネギ、瓜類などの発汗利尿作用のある食材をとる
さて、漢方では梅雨は「湿邪」が多いと考えます。この「湿邪」は「脾」を損傷して消化機能を低下させ、水湿運化機能が低下するため「むくみ」が発生するのです。
ですから、梅雨の「むくみ」は単純に尿を増やすだけでは改善しないと考えています。「脾」の働きを高め、血流を良くして、全身の代謝を高めることで「むくみ」を改善することができます。個々の体質にもよりますが、参苓白朮散や防已黄耆湯、勝湿顆粒などが良く使われています。
梅雨の「むくみ」でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください!
掲載:マイドゥー 2017年6月号