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−夏の胃腸疾患は漢方薬で体質改善しましょう!−

梅雨が明けると夏本番となり、暑さも増してきますね。夏になると胃腸疾患が増えてきます。感染症もありますが、胃腸虚弱の方はつらい季節のようで、食欲不振や軟便になる方が多く見られます。

病院を受診して胃腸薬を服用したり、市販の消化薬や制酸薬を服用している方も多く見られますが、根本的な解決になっていない方が多いようです。

漢方医学では胃腸の働きを非常に重視しており、胃腸の弱りが様々な慢性病の原因になるという考え方があります。漢方医学では胃腸のことを脾胃と呼んでおり、脾胃の働きは気血を作り出す源になります。食事の不摂生や飲みすぎ、ストレスや悩み事、過労などによって胃腸の働きが低下すると、脾胃気虚(気の不足)となり気血が不足して様々な病気の原因になります。

こんな症状が出てきたら『脾胃気虚』のサイン!
□食欲不振や胃もたれ、胃に水音がする
□大便の軟らかい、下痢傾向、肛門の下垂感がある
□疲れやすく、気力が低下する
□心配事や悩み事が多く、やる気が出ない
□顔色が悪く、立ちくらみやめまいがおきる


脾胃気虚を改善する漢方薬は多くありますが、健脾散(参苓白朮散)がファーストチョイスになります。肛門や内臓の下垂感が強い方や倦怠感が強い方は補中益気湯が効果的です。脾胃気虚が進行すると様々な病気の原因になりますので、早めに適切な漢方薬を服用しましょう!

さて、近年は胃酸を抑える薬が強力になってきており、長年飲み続けるとかえって消化機能が低下して舌や唇が乾燥してくる方が多く見られます。制酸剤の長期投与で萎縮性胃炎を悪化させるという報告もあるようです。漢方医学ではこのような乾燥した状態を「胃陰虚」証と呼んでいます。漢方薬を服用することで、症状の改善と同時に萎縮性胃炎や逆流性食道炎の予防にもなります。


このように漢方薬は胃腸の働きを高めて、根本的な体質改善を行うことを得意としています。 長年胃腸疾患が良くならない方はぜひ一度ご相談ください!



掲載:マイドゥー 2017年7月号