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関節の痛みについて −梅雨の時期のつらい痛みの治療法−

 梅雨になりじめじめした気候が続くとリウマチ坐骨神経痛などの病気をお持ちの方は関節の痛みが悪化することが多いと思います。

 慢性化した痛みは単なる炎症だけでなく血行不良や筋力の低下、冷え性の体質等との関係が深く、病院の痛み止めを飲んでも良くならないことが多いようです。

 中国漢方では痛みの原因は大きく二つあり、一つは痛む部位の流れが悪く気血が通じないため、もう一つは痛む部位に栄養が足りないためと考えています。湿気や冷えは気血の流れを悪くするために痛みを悪化させると考えています。

 また病気が慢性になり体力が低下して気血が不足すると栄養が不足して痛むと考えています。

 治療においては体質を丈夫にしながら気血の流れを改善して痛みをとる力が強い蟻製剤が大変効果があります。蟻といっても地面をはっている蟻ではなく、中国で養殖している擬黒多刺蟻という特別な蟻を使います。中国では蟻は漢方薬としてよく使われており、南京には蟻を使ってリウマチや関節炎、脳梗塞の後遺症などを治療している蟻専門の漢方病院もあります。体質の弱い人は気血を補う力の強い独歩丸を、血行の悪い人は血行を改善する力の強い疎経活血湯を、冷えが強い人は附子の入った桂枝加朮附湯などを適宜併用するとさらに効果的です。普段から生物や冷たい飲み物を避けて、体を冷えから保護するような服装を心がけるようにしましょう。

掲載:マイドゥー 2001年7月号