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手相漢方(9) ー男性不妊についてー

今回は「男性不妊」についてお話します。 妊娠は夫婦の共同作業ですので、妊娠が成立するためには夫婦ともに健康であることが大切です。近年はストレスや運動不足、不規則な食生活、環境ホルモン、パソコン画面の見すぎなどで精子の状態が悪くなる要素が多く、不妊で悩むカップルの約半数は男性にも原因があるとされています。妊娠を望む場合は男性の精子数が多いほど望ましいので、積極的に漢方治療をすることをお薦めしたいと思います。特に奥様が妊娠しにくい体質や疾患がある場合は、男性がより精子を強くして、奥様の分をカバーするくらいの気持ちが必要です。実際、当店でも女性だけが漢方薬を服用するより、男女とも服用したほうがうまく妊娠することが多いようです。 掌紋医学では、主に生命線、生殖線、性線を見て判断します。[図1]は男性不妊の方によく見られる掌紋です。 [図1] ※画像をクリックすると拡大します ★生命線の末端が薄く、生命線が囲む面積が小さい場合は、体力・精力が弱いことを意味しています。 ★感情線の小指の下が薄い場合は、精力が弱いことを意味しています。 ★性腺(結婚線)が1本で薄い場合やない場合は、生殖能力が弱いことを意味しています。また、性腺が二又に分かれたり、切れていたり、障害線がある場合は性生活に問題があることを意味しています。 ★手首の線が1本で薄い場合や山型になっている場合は、ホルモン分泌が弱いことを意味しています。 ★親指の爪が横長で短い場合は、生殖能力が弱いことを意味しています。   男性不妊の原因は造精機能障害、精路通過障害、精機能障害、精子機能障害の4つがありますが、造精機能障害が9割を占めています。漢方薬は上記の全てのタイプに効果的ですが、全体の9割を占める造精機能障害に特に効果的です。 漢方薬で精子を増やす場合は、植物由来の漢方薬だけでは力が弱く、動物由来の漢方薬を使う必要があります。製剤としてはイーパオ、海精宝、至宝三鞭丸、海馬補腎丸などの補腎薬が大変効果的です。病院では造精機能を高める薬はほとんどありませんので、漢方薬が最も効果的といえる分野です。不妊症、男性不妊症でご来店の際は、ご夫婦で相談にこられることをお薦めします。   お客様の声: K.Iさん 30代 女性 結婚後1年10ヶ月で小島薬局さんに伺いました。病院通いはこの時点では考えておらず、漢方を信じて良かったと思っています。飲んでいた漢方薬は、女性ホルモンを調整する婦宝当帰膠や内膜を厚くする作用のある参茸補血丸、周期にあわせた漢方薬などです。主人も漢方薬を服用していたのですが、イーパオという食用アリの製剤を飲んで疲れにくくなりました。妊娠判定のために病院へ行ったとき、「子宮内膜が厚くて良いですね」といわれたことも嬉しかったです。現在、出産予定日を控え、毎日元気に過ごしています。漢方薬を服用していた一年間は小島先生の穏やかな笑顔と、スタッフの皆様の明るい笑顔に励まされ、思いつめることなく夫婦二人の時間を楽しむことができました。そのうえ、「妊娠」という良い結果が出て本当に感謝しています。

掲載:マイドゥー 2010年10月号