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アトピー性皮膚炎の治療法 −皮膚症状と体質を考えた治療法−

 アトピーは遺伝的素因を持ち、強い痒みを伴う特有の皮膚症状を持った難治性の皮膚疾患です。西洋医学ではステロイド軟膏や保湿剤等の外用療法が中心で、抗アレルギー剤の内服を併用することもあります。

 一方中国医学では「皮膚は内臓の鏡」と考えて漢方薬の内服による治療を重視しています。当店では年齢や皮膚の状態により様々な漢方薬を使い分けております。

 一般に乳幼児では皮膚の滲出液が多く、胃腸に問題があることが多く見られます。一方、青年〜成人期では皮膚の乾燥が問題になりストレス悪化要因になることが多く見られます。いずれの年齢でも治療法は急性期と慢性期に分けて考えていきます。

 急性期は皮膚の赤み、滲出液がひどく清熱解毒涼血利湿の作用がある薬草を中心に皮膚症状の改善に重点をおきます。慢性期は皮膚の赤みは軽いですが、皮膚の乾燥、色素沈着、苔鮮化が目立ちます。胃腸の状態やストレス等も考慮に入れて養血活血疎肝健脾の作用がある薬草を中心に体質を改善し、乾燥肌そのものの改善に重点をおきます。アトピーには特効薬は今のところ見つかっておりませんが、上記のような皮膚の状態と体質を正しく判断し適切な漢方薬を服用するとかなり効果が上がります。

 またアトピーは食生活を中心とした養生スキンケアも非常に大切です。当店では薬草を中心としたスキンケア製品も併用して、アトピー性皮膚炎の養生10ヵ条を指導することにより総合的にアトピーの改善を行なっております。

掲載:マイドゥー 2001年4月号