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不妊症と基礎体温(2)

 前回は低温期が長く高温期が短い基礎体温についてお話しました。今回は排卵が遅れる方の具体的な漢方治療についてお話します。

 排卵が遅れるといっても生理20日目くらいまでに排卵があり、月経周期も30日〜35日くらいで比較的安定している方は「周期療法」を行うことができます。

 しかし、排卵が生理20日目以降になり、時には30日目を越えても来ない方は、月経周期が不安定ですので、周期療法ではなく月経周期を整える「調経法」を行ないます。「調経法」で月経周期が整って来たら、周期療法に切り替えていくこともあります。

 一方、3ヶ月以上生理が来ない方は、無月経、無排卵と考えますので、治療法が異なります。

 さて、低温期が長く高温期が短い方は、漢方医学では冷え(陽虚、血寒)や子宮を潤す血液の不足(血虚)の体質と考えます。ですから、冷えを改善して、気血を補う婦宝当帰膠を中心にした周期療法を行うと効果的です。


生理期: 婦宝当帰膠冠元顆粒 or 爽月宝など

低温期: 婦宝当帰膠杞菊地黄丸 or 亀鹿仙など

排卵期: 婦宝当帰膠冠元顆粒参茸補血丸 など

高温期: 婦宝当帰膠参茸補血丸or 参馬補腎丸など


 年齢が35歳を越えていて、卵巣機能の低下が見られる方は、胎盤エキスをさらに併用すると効果的です。

 月経周期が不安定で調経法を行なう場合も、婦宝当帰膠を中心にします。体質に合わせて温経湯、弓帰調血飲第一加減などの活血温陽薬と海馬補腎丸、海精宝などの温補腎陽薬を配合します。

 なお、排卵が遅れる方で肥満が関係するケースがありますが、この場合は漢方薬や食事でダイエットを行い、月経周期を整えて妊娠しやすい体質作りを行ないます。


お客様の声:40代女性 不妊症・黄体機能不全


[漢方薬を飲んだ感想]

 1年3ヶ月がんばって漢方薬を服用したおかげで妊娠でき、大きな元気な男の子を授かることができました。

 思っていたより漢方薬は飲みやすく、月が経つにつれて体調も改善されて、結果的にはがんばって続けてよかったのだと思います。

 体質が改善されたおかげか、がんばって母乳で育てることもできています。まだまだ育児は大変ですが、これからも漢方薬を続けて体調を維持していきたいと思います。


[薬局からのひとこと]

 この方は結婚が遅く少し高齢で、冷え性で血行も良くありませんでした。基礎体温でも高温期が短かったのですが、婦宝当帰膠、参茸補血丸、ビタエックスなどを使った周期療法で冷えが改善して、基礎体温も良くなりました。漢方薬を続けて体質を改善できたことが、良い結果となりました。

掲載:マイドゥー 2009年3月号