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不妊症と年齢(1)

 今回から再び不妊症の漢方治療についてお話します。当店では不妊症をはじめとする婦人科疾患に力を入れており、多くの方に喜ばれてきました。昨年は当店の漢方薬で52人の方が妊娠され、今年も4月までに10人の方が妊娠しています。おかげさまで、平成13年以降で200人以上の方から妊娠の報告をいただくことができました。

 さて、現在当店が取り組んでいることに40代以降の不妊症のサポートがあります。当店では過去5年間で16人の40代以上の方の妊娠報告をいただいており、46歳での出産が最高齢になります。30代後半の方になるとかなり多くの方が妊娠しています。

 さて、不妊症の漢方相談をして感じることは、30代後半になると年齢のことを気にされる方がとても多いということです。特に婦人科の治療をされている方は医師からも年齢のことを指摘されるためか、「1ヶ月でも早く」と焦っている方も見られます。年齢が上がると婦人科では体外受精などの高度治療を進めることが多いようですが、年齢が上がるほど体外受精の成功率は下がります。また、採卵を繰り返すことで、卵巣機能が低下して早期閉経になるケースも見られます。

 西洋医学では年齢に逆らうことができないと考えられていますが、漢方医学では単純に年齢だけでは考えていません。漢方医学では望診や舌診という方法があります。望診は外見から内臓の状態を判断する方法ですが、30代でも40代に見える方もいれば、40代でも30代に見える方もいます。私の経験では、見た目が若い方はホルモンバランスも良いようで、40代でも妊娠しやすいようです。そのようなことを考えると、あまり年齢のことで焦る必要はないと思います。

 時々高度治療を行っている方で、期間をあまりおかないで体外受精を希望する方がいます。これは卵巣機能を考えると望ましいことではありません。2年も3年も避妊するのは心配ですが、3ヶ月〜半年くらい遅れても大きな問題はありません。それよりも漢方薬で卵巣機能を高め、その後に妊娠をチャレンジするほうが望ましい結果になることが多いようです。

 漢方薬、特に周期療法で治療をすると、基礎体温が良くなり卵巣機能が改善する方が多くいます。次回から具体的な漢方治療についてお話します。

掲載:マイドゥー 2007年7月号