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中国漢方とアレルギー1 ―漢方治療の考え方―

 今回よりアレルギー疾患について連載していきたいと思います。

 私たちの身のまわりには、体に合わない食品や環境ホルモン、ダニ,ほこり、花粉などアレルギーの原因になる物質が数多く存在しています。体内の免疫細胞のバランスが取れているときにはアレルギー症状はおきませんが、ストレスや不摂生などにより免疫のバランスが崩れると、過剰な反応が起きてアレルギー疾患になると考えられています。アレルギー疾患は数多くありますが、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、喘息、花粉症などが広く知られています。

 アレルギー疾患は皮膚粘膜の抵抗力、腸管や胸腺の状態、自律神経のバランスが関係が深いと考えられています。

 漢方医学で考えると皮膚粘膜の抵抗力は衛気、腸管の状態は脾気、胸腺の状態は腎精、自律神経のバランスは肝気と関係があります。また、漢方医学では「血液が良く流れると風(アレルギー)は自然に消滅する」という考え方があります。つまり五臓の働きが健全で血液がサラサラであれば免疫のひずみが起きにくく、アレルギー疾患になりにくいと考えられます。

 上記のように西洋医学の知識と漢方医学の考え方を結合すると治りにくいアレルギーも薄皮をはぐように改善していきます。その際に重要なことは症状がひどい急性期は症状を抑えることを中心にして、症状が和らいでいるときには体質改善を行うということです。漢方薬は体質改善が得意といわれていますが、急性期の症状にも良い効果があります。次回から具体的な治療法をお話しいたします。

掲載:マイドゥー 2003年9月号