漢方相談フリーダイヤル
0120-29-8866

漢方コラム

HOME 漢方コラム一覧 低体温の漢方治療について

低体温の漢方治療について

今回は低体温の漢方治療についてお話します。最近、低体温の子供や大人が増えている事が問題になっています。通常、私達人間の体温の平均は36.5℃くらいが最も良く、これは体内の酵素が最も活性化され、働いてくれる温度です。低体温の状態では酵素の働きが低下するため、新陳代謝が悪くなり、免疫力も低下します。体温が1℃下がると、1.免疫力37%低下、2.基礎代謝12%低下、3.体内酵素活性50%低下、ということが言われています。このように低体温になれば、当然、血行も悪くなり、自然治癒力も低下し、慢性疲労やアレルギー、生活習慣病など多くの病気に罹りやすい状態になります。また不妊症や子宮内膜症、子宮筋腫などの婦人科疾患の多くが低体温や冷えと関係しています。

低体温を改善するためには、漢方薬による体質改善が最適といえます。低体温の漢方治療は、以前にも漢方コラムで取り上げている、冷え性の漢方治療に準じます。低体温の体質として多く見られるのは、陽気不足の体質です。陽気不足の体質を改善し血液の流れを良くしていくことにより、低体温は良くなっていきます。

陽気不足の体質を改善する漢方薬としては、朝鮮人参、鹿茸(ろくじょう)、附子(ぶし)、黄耆(おうぎ)などの薬草が良く使われます。代表的な漢方薬としては、十全大補湯、婦宝当帰膠、参茸補血丸、海馬補腎丸、八味丸などがあります。胃腸が弱く疲れやすい方は人参湯、補中益気湯などが良く使われます。血液の流れが悪い方は冠元顆粒や松寿仙を併用します。小児の低体温は小建中湯や黄耆建中湯が飲みやすく効果的です。

低体温の方は免疫力が弱いので、風邪を引きやすくなります。風邪を引きやすい方は普段から衛益顆粒を服用して、粘膜を強化すると効果的です。また、風邪の初期に治すことが大切です。

最後に、体温を上げるためには、体を温める陽性食品を多く摂ること、運動して筋肉を増やすこと、半身浴をすることなどを心がけると効果的です。

 

ご注文、お問い合わせは下記のメールでお申込みください。

panda@kojima-y.com

掲載:マイドゥー 2006年4月号