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体を潤すと老化を防止できる1

 今回は「体を潤すと老化を防止できる(アンチエイジング)」というテーマを取り上げます。

 人は乳児の頃は全体重の70%が水分です。それが幼児65%→成人60%→老人55%と減っていきます。よって、水分による潤いが老化防止に重要なことは言うまでもありません。では水さえ飲めば体内に充分に水が行き渡るか、というとそう簡単ではありません。水は「冷却水」というように、体や胃腸を冷やします。そうすると、胃腸の働きが低下し、胃腸から血液への水分の吸収が悪くなって、胃や腸管の中で浸水音や腸鳴がします。さらに、臓器や細胞が冷えると、必要な水分が細胞内に取り込めず細胞外に溜まり、むくみとなります。つまり、冷たい水を取りすぎると、肝心の細胞組織(脳、皮膚、目、子宮、卵巣、内臓など)が水不足になるわけです。

 さらに私たちは、ストレスやエアコン、環境ホルモン、地球温暖化による強い紫外線などで、体を乾燥させ、年々水分不足になっています。

 ですから、40代からアンチエイジングしないと、皮膚はしわやしみが増え、目は乾燥し、脳細胞は衰えて記憶力が低下してしまいます。女性であれば、女性ホルモンの分泌が低下し、更年期障害が早く来て、「みずみずしさ」が失われてしまいます。

 では体を潤し老化を防ぎ、脳を活性化し、ホルモン分泌を良くするにはどうすればよいか、ということになります。それは、腎を強化して「保水力」を高めることです。人はカバンではないので、油を塗ってもピカピカにはなりません。腎を強化して、体の中から潤いを与えることが大切です。

 漢方医学では、腎は排尿、生殖器、骨(歯)、骨髄、脳、耳、髪と関係があると考えています。よって、腎が弱り(腎虚)早い老化や潤い不足になると、排尿障害、ホルモン分泌の低下、骨粗鬆症、歯槽膿漏、記憶力の低下、痴呆、耳鳴、脱毛、白髪などの症状が現れることになります。

 腎の強化(補腎)は西洋医学にはない、漢方独自の方法です。中国では、古来より老化防止、不老不死は皇帝の永遠のテーマです。腎を強化して、保水力を高め、アンチエイジングを行なうことは、漢方医学の最大の特徴です。

 補腎薬には、去勢により萎縮した鶏のトサカを蘇らせるほどのパワーがあります。当店では、数多くの補腎薬を揃えておりますので、個々の体質に合わせて補腎薬を選択することができます。

 体の中から若返る漢方薬を、ぜひお試しいただきたいと思います。

掲載:マイドゥー 2008年8月号