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女性のトラブル ―しみの漢方治療について―

 今回はしみの漢方治療についてお話します。しみは顔面、とくに目や口の周囲にできる、褐色から黒褐色の色素沈着です。一般に中年以後の女性に多いといわれていますが、日焼けサロンの影響やホルモンバランスの乱れにより若い女性にも見られるようになっています。しみができる原因は、日光に含まれる紫外線や、化粧品による刺激、ストレス、加齢、長期間にわたって塗り続けた医薬品の影響、またアトピー性皮膚炎や脂漏性角化症などがあります。また妊娠で生じたり、子宮や卵巣の病気とともに発生したり、また経口避妊薬ピルの連用によっても生じたりしますので、ホルモンバランスの変調によってもしみができると考えられています。

 しみは肝斑といわれるように、肝の働きと関係が深く、血液の汚れ(淤血)とも関係が深いと考えています。漢方医学では肝には気血の流れを調節しスムーズにする大切な役目があると考えています。ストレスが多くホルモンが失調すると肝の働きが鈍くなり、気血を巡りが悪くなり、淤血が生じてしみになります。よって肝の働きを良くして血液をきれいにすることが漢方治療のポイントになります。肝の働きをよくして気血の流れを改善し、ストレスを和らげる「加味逍遥散(かみしょうようさん)」や「キュウ帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)」が良く使われます。


 色素沈着が強く頑固な淤血があるときは「冠元顆粒(かんげんかりゅう)」や「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」を併用します。便秘があるときは「通導散(つうどうさん)」や「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」を併用します。老化現象で皮膚の張りがないときは「胎盤エキス」を併用します。


 最近ではチベットで採れる「紅沙棘(ほんさーじ)」という薬草のオイルが美容や美肌によいとされ、お肌の老化予防に効果的です。


掲載:マイドゥー 2005年6月号