漢方コラム
感染予防と漢方薬
マイドゥー読者の皆さん、こんにちは。新型コロナウイルスの収束の予想が難しく、当店にもいろいろなご相談があります。今回は、実際に中国の武漢で行われた治療例に基づき、Q&A形式で漢方薬と感染症予防について知識を深めていただければと思います
Q.新型コロナウイルスに漢方薬は効果がありますか?
武漢で新型コロナが流行した際に「江夏中医方艙医院」という漢方治療専門の病院が臨時で作られました。報道によると、2月14日に運用が始まり3月10日に閉鎖となるまでの26日間」に患者564人を受け入れ、392人が治癒して退院しました。また、閉鎖まで同病院では重症化患者0人、一旦陰性になった後再び陽性になった患者0人、感染した医療従事者0人でした。このことからも新型コロナに漢方治療は効果的であると思われます。
Q.どのような漢方薬が使われましたか?
「江夏中医方艙医院」の総顧問を務めた張 伯礼学長によると、軽症・普通型・重症・重篤・回復期に段階を分けて、主に2種類の漢方薬を使い、重篤者には中医学と西洋医学を結合して治療したそうです。特に軽症~重症まで「清肺敗毒湯」という処方を開発して効果を上げたそうです。
Q.漢方薬で予防はできますか?
「江夏中医方艙医院」の仕事はとてもハードだったため、ほぼ全ての医療従事者は益気養陰・抗疲労の漢方薬を服用したそうです。漢方薬だけが効果があったかは実証できませんが、
新型コロナに感染した医療従事者は0人だったそうです。
漢方医学では昔から“正気存内・邪不可干”と言われており、免疫力が高ければ病邪に侵されない、と考えています。中国の経験では、新型コロナの予防には黄耆を主薬とした衛益顆粒、補中益気湯、十全大補湯などが効果的と考えられます。また、感染の疑いがある場合は、抗ウイルス作用のある五涼華・板藍茶・馬鞭草・霊芝などを併用するとより効果的です。
免疫力は運動不足や低体温、ストレス、不安感、睡眠不足、加齢、喫煙などで大きく低下します。しっかりと予防して、あまり不安になり過ぎずに生活しましょう。
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