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新型インフルエンザの漢方治療 −抗ウイルス作用のある板藍根−

 先月から新型インフルエンザが流行しており、多くの方が心配されていると思います。インフルエンザは空気感染ですので、学校や公共機関、スーパーやデパートなど人が多く集まるところでは常に感染の可能性があります。

 国立感染症研究所の調べでは、10月上旬にピークが訪れ12月上旬には終息すると予想しています。

 新型インフルエンザの毒性はそれほど強くないといわれていますが、死亡例も出ています。健康な方はあまり心配することはないのですが、子供や高齢者、糖尿病や腎臓病などの持病をお持ちの方は注意が必要です。

 さて、インフルエンザは急に発症する38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などが特徴で、咽喉痛、咳、鼻炎などの症状も見られます。通常は約1週間で治りますが、免疫力が弱い方は重症化することもあります。

 厚生省ではインフルエンザに対して予防を呼びかけています。インフルエンザワクチンが話題になっていますが、有効性に疑問がもたれており、少なからず副作用もありますので、過度の期待は禁物です。

 まずは十分に休養をとり、食養生を行い、過労やストレスを避けて、体力や免疫力を高めることを心がけましょう。インフルエンザは鼻や咽喉などから飛沫感染しますので、外出時はマスクをして、できるだけ人ごみを避けるようにします。帰宅後はしっかりと手洗い、うがいを行うことが大切です。

 中国の家庭や学校では、風邪やインフルエンザが流行する時期に板藍根(ばんらんこん)を煎じて飲んだり、うがいをすることが常識になっています。板藍根は副作用が少なく、予防にも治療にも効果的です。昔の人が経験で発見した「天然の抗ウイルス薬」といったところでしょうか。当店では飲みやすい顆粒タイプの「板藍茶」や「板藍のど飴」が大変好評です。

 インフルエンザの予防には、粘膜を強化して免疫力を高める松寿仙や保元黄が大変効果的です。小児には胃腸を強化する小建中湯や黄耆建中湯、高齢者は肺腎を強化する参馬補腎丸や紅雪冬夏がお勧めできます。

 インフルエンザにかかってしまったときは、涼解楽+板藍茶+白花蛇舌草の組み合わせを飲むと大変効果的です。常備薬として薬箱に入れておくことをお勧めします。

 新型インフルエンザの流行が終わっても、12月になれば季節性のインフルエンザが流行する可能性もあります。ご家族で漢方薬を上手に使って、インフルエンザを撃退しましょう。

掲載:マイドゥー 2009年10月号