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漢方医学による体質判断について

 今回は漢方医学による体質判断についてお話します。先月のコラムでは、周期療法も体質に合わせた漢方薬を服用すると書きました。私の店では周期療法に限らず、全てのお客様に対して体質を判断してから、漢方薬や健康食品をお勧めしています。去る10月24日(火)にマイドゥーとタイアップした恒例の漢方講座を行いましたが、「自分でできる体質チェック」は大変好評でした。

 漢方医学による体質判断は、専門的には弁証論治といいます。弁証論治とは「証を弁別して、治療法を決める」ということですが、体質判断にあたる「弁証」の方法は複数の方法があります。その中でも上海出身で日本滞在が長い中医診断学の専門家、楊敏先生が考えた気・血・水の過不足を診る「6体質分類法」はとても実践的で応用範囲が広い体質判断法です。クロワッサン誌でも「中医学読本」として取り上げられています。

 楊敏先生の日本での経験に基づいた48項目の質問をチェックすることで、体質判断をすることができます。6つの体質とは、気虚体質(気の不足)、気滞体質(気の停滞)、血虚体質(血の不足)、淤血体質(血の停滞)、陰虚体質(水の不足)、痰湿体質(水の停滞)になります。つまり、気・血・水が不足している、あるいは滞っている、ということを判断する方法です。単純でわかりやすい方法ですが、五臓の判断や寒熱の判断も含まれており、少し説明すれば自分で体質を理解することもできます。上記6つの体質の1つだけ、というケースもありますし、2つ〜3つの体質が混ざっているケースもあります。複雑に混ざっている体質の場合は、漢方薬も数種類を組み合わせる必要があります。

 今までの経験では、疾患によっては共通した体質が見られることがあります。

 例えば、不妊症は血虚体質、気滞体質、淤血体質が多く、更年期障害は陰虚体質、気滞体質、淤血体質が多く見られます。また、メタボリックシンドロームは痰湿体質、淤血体質が多く見られ、老化による病気は気虚体質、陰虚体質、淤血体質が多く見られます。さらに、自律神経失調症は気滞体質、気虚体質、陰虚体質が多く見られるようです。

 この「6体質分類法」による体質判断はお客様自身も体質がわかりやすく好評です。当店では、新規のお客様には必ず体質判断チェック表を記載してもらっています。その上でさらに詳しく症状をお聞きして、一番改善したい症状を中心とした適切な漢方薬をお勧めしております。ご安心して相談にいらしてください。

掲載:マイドゥー 2006年11月号