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自律神経失調症の治療法

 4月になり新入学、就職や転勤による引っ越しなど環境が変わりやすい時期になりました。この時期になると新たな環境ではつらつとしている人がいる一方で新しい環境に慣れずにいる人も増えてきます。

 このような人はやがていらいら、ゆううつ感、めまい、耳鳴り、動悸、頭痛、胃腸の不調、生理不順など様々な症状を感じるようになります。病院にいくと特に異常がなく気のせいとか自律神経失調症等といわれる人が多いようです。

 漢方医学ではストレスや環境の変化で体に不調があらわれるとまず「気」が乱れると考えます。俗に「病は気から」といわれる理由はここにあります。「気」の働きが乱れて滞ると、いわゆる気持ちが良くない状態になりいらいら、ゆううつ感、お腹の張りなどを感じるようになり自律神経失調症になっていきます。

 治療としては気のめぐりを良くして神経を安定させます。体質や症状に合わせて加味造遥散、抑肝散、柴胡桂枝乾姜湯、柴胡加竜骨牡蛎湯などの柴胡の入った処方を使い分けます。この段階ですと比較的スムーズに改善しますが、症状が進行すると「淤血」や「痰飲」という病理物質が体内に発生し簡単には治らなくなります。

 ストレスからくる胃潰瘍、過敏性腸炎、メニエール、偏頭痛、狭心症などがあてはまります。この場合でも上記柴胡剤に加えて淤血や痰飲を除く漢方薬を合わせることにより徐々に改善していくことが多く見られます。

 自律神経失調症といわれ悩んでいる方は、一度漢方薬をお試しすることをお薦めします。

掲載:マイドゥー 2001年5月号