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風邪について −自分で治す風邪の初期治療−

 一般に漢方薬は速効性が少ないと考えている方が多いようですが、決してそのようなことはございません。慢性病を治療したり体質改善を行なう場合は時間がかかりますが、風邪のような急性病には速効性があります。昔は抗生物質や解熱剤はなかったのですべての病気を漢方薬で治しました。

 「風邪は万病の元」といわれるように昔の人は風邪の治療を大変重視していました。中国の漢の時代には傷寒論という有名な風邪の治療書が書かれ、清の時代には温病論という風邪の治療法が発明されました。

 このような発展をしてきて現在は風邪の初期治療からこじらせた風邪、風邪を予防する体質改善まで幅広い治療法が出来上がっています。その中で今回は初期治療についてお話します。

 漢方では風邪の初期は赤い風邪青い風邪に分けて考えます。

 赤い風邪は咽が赤く腫れて痛み・口が渇きます。発熱があり寒気はあまりありません。炎症を抑えて熱を冷ます治療法を使います。「天津感冒片」を「板藍根」と合わせて初期に服用すると速効が得られます。

 青い風邪はぞくぞく寒気がします。肩から首筋がこって関節が痛みます。体を温めて発汗する治療法を使います。「葛根湯」を「しょうが湯」と合わせて使うと汗が出てすぐに治ります。

 紙面の関係上こじらせた風邪や体質改善についてお話できませんが、適切な漢方薬を初期に使って治せば抗生物質等の化学薬品を服用する機会はずっと減ってくることでしょう。

掲載:マイドゥー 2001年1月号