先日、毎年恒例となっている不妊症専門講座に参加してきました。
中国の漢方医の最新の知見や足立病院生殖医療センター長の中山貴弘先生の講座など盛り沢山の内容でした。
今回参考になったことは西洋医学の排卵誘発剤やホルモン剤を服用している方の子宮内膜の変化やそれに対応する漢方薬の話です。
クロミッドなどの排卵誘発剤は子宮内膜が薄くなる副作用がありますが、補腎養血効果のある漢方薬で子宮内膜が回復した症例がありました。
また、hMGなど排卵誘発の注射剤は子宮内膜に浮腫や腫れを起こすことがありますが、活血利湿の漢方薬で内膜の浮腫や炎症が改善した症例もありました。
採卵をする際に漢方薬を併用することで受精卵のグレードが改善したり、採卵数が増える症例も報告されました。
中山医師からは最近話題の子宮内膜炎や子宮フローラの話がありました。
子宮には細菌バランスがあり着床率に影響を与えることや一般の検査ではわかりにくい子宮内膜炎が着床に影響を与えることなどがあるということです。いずれのケースもメカニズムから考えて漢方薬が有効であると考えられます。
当店では不妊症で病院治療をしている方にも個々の体質や治療状況に合わせてオーダーメイドで漢方薬を調合していますので、安心してご相談ください。
さて、今年も恒例となったジネコ不妊症セミナーを沼津で開催します。
今年は俵IVFクリニックの俵史子先生、静岡出身の女優で妊活体験がある加藤貴子さんとコラボして、西洋医学、漢方医学、妊活体験者それぞれの立場からお役に立てるお話をいたします。
小島薬局漢方堂では毎年多くの方が漢方薬を服用して妊娠しており、累計では650人を超えています。妊娠しやすい体質作りのために、なぜ漢方薬が効果的かということを丁寧にお話させていただきます。
掲載:マイドゥー 2019年10月号