慢性腎炎は腎臓自身の病気でさまざまな種類があります。原因としては細菌感染による急性腎炎が慢性化したもの、免疫異常によるもの、他の病気の合併症として起こるものなどがあります。最近は糖尿病の進行に伴う合併症としておきる腎炎が増えており、透析患者の約30%を占めるまでに増えてきて問題になっています。
中国医学では腎炎が慢性化するとになると腎虚になっていくと考えています。同時に淤血や湿熱といった邪気が体にたまり、クレアチニンの数値などが上がっていくと考えています。漢方薬を体質に合わせて使うことで、慢性腎炎の進行を抑え、透析になることを防止して、合併症を予防することができます。
腎の働きが低下して、排尿障害や浮腫みがある場合は、腎を補う八味丸、六味丸、牛車腎気丸、海馬補腎丸などが効果的です。慢性腎炎は糸球体の血流が悪くなり、瘀血になりますので冠元顆粒、田七などを併用すると効果的です。クレアチニンが高い場合は板藍茶、白花蛇舌草などが効果的です。
倦怠感が強いときは補中益気湯、衛益顆粒などが効果的です。浮腫みが強い場合は猪苓湯、防己黄耆湯、柴苓湯などが効果的です。慢性腎炎は免疫異常があるケースが多いので、しいたけ菌糸体や霊芝製剤を併用すると効果的です。