鈴木先生解説「麦味参」おすすめポイント

麦味参は脱水状態のときの救急の漢方

麦味参は人参・五味子・麦門冬という3種類の生薬から構成される漢方薬です。もともとは生脈散(しょうみゃくさん)という名前で漢方の古典に記載がありました。

脈を生じる、という名前の通り、高熱や熱中症などによる脱水状態など、脈が絶えてしまいそうな危険な状態の人に使われてきました。点滴による輸液などが無い時代に大勢の命を救ってきた、まさに救急の漢方と言えます。

生薬量が少なく気軽に使える漢方

麦味参は原典の生脈散に比べると配合される生薬の量も少なく、気軽に使う事が出来ます。慢性的な疲労、熱中症、脱水の予防などに使われています。

こんなときに飲んでほしい

麦味参は汗をかくことが増えるこれからの季節に最適の漢方薬です。スポーツの前に飲めば、過剰な発汗による脱水症状や疲労の予防に役立ちます。
大汗をかいた運動の後に服用すれば、失われた身体の潤いを補い、消耗した元気を回復させる事ができます。スポーツなど汗をかく前と後に1包ずつ飲んでいただくのがおすすめの飲み方になります

秋や冬にも活躍する漢方

また麦味参が活躍するのは夏だけではありません。

秋～冬の乾燥する季節にも、五味子と麦門冬は肺に潤いを与え、人参は免疫力を高めることから感染症の予防にも大変役立ちます。受験勉強を控えている学生さんにも大変おすすめです。

季節を問わず「疲労」が関係していれば、どんな時でもおすすめの漢方薬です