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五臓について -漢方基礎知識-

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脾の病気と漢方治療

関連する疾患食欲不振、慢性胃炎、胃潰瘍、過敏性腸症候群、慢性下痢症、便秘症、慢性疲労症候群、重症筋無力症

1.中国漢方で考える脾とは?

i 運化を主る

口からか行った食物と水分を消化吸収する働きのことです。脾によって運かされた水穀の精微物質によって気や血が作られるため「脾は気血生化の源」「脾は後天の本」などと言われます。

ii 統血する

脾は血管を保護して血液が血管外にもれないようにコントロールする働きがあると考えられています。ある種の出血症は脾を丈夫にすることにより治ることがあります。

iii 肌肉、四肢を主る

脾の運化により作られた気血により肌肉は栄養されています。慢性の四肢のだるさ、筋肉の萎縮などは脾を丈夫にすることにより治療します。

iv 口に開く、華は唇にある

脾は口と経絡でつながっており、食欲に深い関係があります。胃腸の調子が悪いと口角炎や口内炎ができやすくなります。

2.脾と関係が深い病気について

中国漢方で考える脾の主要な働きは、運化統血です。この働きが乱れると、胃腸の働き(消化吸収)と出血に関係する病気が発生します。よって脾と関係の深い病気は食欲不振慢性胃炎、胃潰瘍、過敏性腸炎、慢性下痢症、便秘症などの消化器の病気のほかに血小板減少性紫斑病や便血、機能性子宮出血などの出血性疾患も脾が原因になることがあります。また脾は肌肉を主るため筋無力症や慢性疲労症候群なども脾を丈夫にすることにより治療します。さらに脾は口と経絡でつながっており、口角炎や口内炎も脾から治療していきます。